2021年振り返り

2021年,宮教大に着任して2年目。自分自身も慣れてきたり,3年次に配属されたゼミ生も4年生になったり,研究が加速したと感じる。

【本務】
昨年度後半から,コロナの影響も小さくなり,対面の授業とオンラインの授業が併用されたが,大人数の授業は引き続き原則オンラインだった。新たに着任された岡本先生と共に,新入生の入学前からのPC初期設定対応やオンライン授業を受けられるようにするための準備を頑張った。
授業としては,「技術科教育法I」「技術科教育法II」「技術科教育実践指導法」「情報ものづくり教育実践指導法」「技術科教育実践体験演習」「情報ものづくり教育実践体験演習」「教職実践演習」「木材加工入門」「木材加工実験実習」「情報ものづくり教材演習」「情報機器の操作」「情報機器の活用」「生活科教材研究法」を単独または分担で担当。特に技術科教育系の授業は安藤先生に,情報系の授業は岡本先生にたくさん支えていただいた。「情報機器の活用」についてはみんなのコードの皆様から多大なご支援を受けた。「木材加工応用」では安孫子先生にご担当いただき,自分自身も大いに学ばせていただいた。
技術職員としてお越しいただいた桜井先生からは,テニュアトラックとして未熟な面についてたくさんのご指導をいただき,スキルアップしている。また,本学では新年度より新カリキュラムがスタートする。少しずつ仕事の仕方もわかってきて,技術教育運営部会内では以前よりは貢献できるようになってきたように思う。学内の業務の面では,情報活用能力育成機構の各業務にオブザーバとしてかかわらせていただきつつ,自分にできることを引き続き少しずつ。
ゼミは2年目に入り,1期生4人に加えて,2期生5人が配属された。9人の指導はなかなかヘビーだけど,それぞれに頑張っているし,1期生の4年生が2期生の3年生の面倒を見てくれていることもあり,まずまず順調。福谷先生@高知大からも支えていただいている。ゼミ生による業績も大きいので,それは以下に。

【研究等の業績】
「件数(内筆頭)」でいうと,査読付き論文4(3),研究会・学会発表13(4)であった。以前から書き進めていた論文が採録になり,筆頭著者での査読付き論文を3件出せたことは大きな成果であった。特に,堀田先生,安藤先生,佐藤先生,三井先生,泰山先生,福谷先生にはたくさん支えていただいた。共著者の皆様に感謝したい。また,このうち,ゼミ1期生による研究会・学会発表が4件あった。みんな立派な発表をしていた。また,ゼミ生が関係する業績は全部で8件だった。研究を支えてもらっていることを強く感じる。1期生は本当に頑張っている。2期生もこれから続くはず。一方で,筆頭著者としての研究会・学会発表が少なかったことは反省。主軸にしている日本産業技術教育学会と日本教育工学会の全国大会を中心にしか発表できなかった。研究の種はもっとあったのだから,計画的に進めていきたい。
科研費の面では,「運動技能の練習をスマートデバイスと人工知能を用いて個別最適化する手法の開発」が継続。堀田先生@東北大の「高度情報技術基盤社会に向けた初等中等教育の次世代情報教育の体系化に関する研究」にも継続して研究分担者として交えていただいた。加えて,田端先生@宮教大の「グローバル世界を視野とする学力・非認知能力の効果的学校モデル」にも新たに研究分担者として交えていただいた。共同研究の面では,広教さんと日本ユニニスさんと継続していただいている。佐藤先生@信州大,三井先生@常葉大,泰山先生@鳴教大との定期オンライン研究会も研究の推進に大きく支えられている。同じく佐藤先生,三井先生主催の実践者の会では貴重な機会やつながりをいただいている。関係の皆様に深く感謝したい。
研究の業績とは少し違うが,著書として出た,開隆堂の技術・家庭科技術分野の教科書や指導書等や,JSTEオンライン教育研究会編著の「オンラインで拓く技術・情報教育の可能性~小学校,中学校,高等学校,大学,教員研修,学会活動の取り組み~」,佐藤先生・三井先生編著の「GIGAのつまずきに徹底対応! 1人1台端末活用パーフェクトQ&A」,稲垣先生・佐藤先生編著の「ICT活用の理論と実践:DX時代の教師をめざして」に関わらせていただいたことは,経験としても業績としても非常に大きかった。繰り返しになるが,関係の皆様に深く感謝したい。

【社会貢献】
昨年度のからの継続の,文部科学省のICT活用教育アドバイザーや仙台市教育センターの教育の情報化研究委員会ICT活用部会研究アドバイザーに加え,仙台市教育委員会仙台市GIGAスクール推進協議会家庭における推進部会 アドバイザー」を拝命した。また,学会面では,日本教育工学会研究会委員会幹事(Web)の任期を終え,日本教育工学会 特集号編集委員会を担当し,新たに,日本産業技術教育学会技術的素養調査委員会事務局,日本教育工学会大会企画委員会,日本教育工学協会全国大会企画委員会,日本産業技術教育学会若手の会副代表を拝命した。いずれも慣れない中であったが,関係の皆様に支えていただきながら,微力の貢献でしかなかったが,いまに至る。日本産業技術教育学会の東北支部大会でも事務局を担当し,前述の経験を活かしながら中核を担うことができた。
学校や教育委員会等への支援としては,丹波市教育委員会GIGAスクール構想推進リーダー育成研修,Google AIプログラミング実践報告セミナー,教職員支援機構 令和3年度産業・情報技術等指導者養成事業 技術・家庭(技術),宮城県教育センター 令和3年度 技術科研修会応用コース,秋田県立大館国際情報学院高等学校 校内研修,日本教育情報化振興会 令和3年度 情報教育対応教員研修全国セミナー,仙台市立南小泉小学校 校内研修,山形県置賜教育事務所 ICT活用指導力研修会,天童市立寺津小学校ICT教育推進拠点校研修会,仙台市教育センター 中学校技術におけるChromebookの活用について等を担当した。いずれも温かく迎えていただいたが,中でも特に過去の講演等を聞いていただいた方からのお声がけは自信になった。

以上,苦悩も多かったが,それも含めて充実した2021年であった。関係の皆様に感謝しながら,まずは早くテニュアトラック教員という立場から次へ進めるように成果を上げられるよう,引き続き取り組んでいきたい。また,一人で研究を進めることと一人立ちすることの違いをわきまえてぐいぐい進めていきたい。

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